40歳 ゼロから始める投資生活

40歳の”現在”と、”60歳”からの将来を楽しむための投資生活について、自由気ままに綴ります。

父から子へのメッセージ〜②NISAで株式投資

 

【この記事に書かれていること】

株式投資とは?

さて、生活防衛資金の準備と並行して考えていきたいのが、NISAを活用した株式投資である。

株式投資のメリットとしては、企業の株式を購入することで、企業価値の向上を株価の値上がりとして恩恵を受けることができることにある。

反面、デメリットは、企業の業績が奮わなかったり、新型コロナウィルスのように経済活動に大きなダメージが生じたりしたときに、株価が値下がりして損失する可能性もあるということだ。

そのため、株価の値上がりの恩恵を受けるためには、値下がりがしてしまうことのある程度のリスクを理解した上で株式投資を考えなくてはならない。

では、なぜリスクを冒してまで株式投資を行う必要があるのか?

 

現金は安全資産!?

まず、現金を銀行に預けていれば、確かにリスクにさらされる危険がほぼなく、いわゆる「ノーリスク」の資産となる。

では、本当に完全なる安全資産と言えるのだろうか?

 

物価上昇と現金の価値


これは、総務省統計局の「小売物価統計調査(動向編)調査結果」を元に作成されたデータである。

50年間での値上がり具合は一目瞭然。

さらに、このデータから2年後の2023年6月から映画観覧料は2,000円に値上がっている。

つまり、物価高(インフレ)が進むにつれ、現金の価値がどんどん下がっていってしまうという結果の表れだろう。

 

銀行預金の金利

では、現金で貯蓄する場合、銀行の金利はどうだろう。

下の図は、2024年3月4日現在のゆうちょ銀行の金利である。

通常貯金の金利が「0.001%」となっているが、これは、100万円を1年間預けても、たった10円の利子しかつかないということを指す。

映画代金が2年間で200円近く値上がりするのに対し、銀行預金では2年間でたったの20円しか価値が上がらないという恐ろしさを理解してもらえただろうか。

そのため、額面上は同じ金額であっても、現金の価値自体が年を追うごとに目減りしていってしまう危険性があることが分かる。

 

NISAで投資信託を購入する

では、同じ100万円を「低リスク」で「安定したリターン」が見込める投資信託をNISAで運用した場合、どのような結果になるだろうか?

投資信託の運用シミュレーション

運用利回り3%で2年間運用した時の結果が、下の通りである。

あくまで推定ではあるが、プラス6万円の106万円に増えることが見込まれる。

ちなみに「全世界株式の投資信託」の年率平均リターンは、過去30年で7.6%であるため、この「運用利回り3%」は比較的現実味のある数値であると考えられる。

 

オススメの投資商品

では、肝心な「どの投資信託の商品を購入すれば良いか?」ということを考えていくとしよう。

結論から言うとeMAXIS Slim全世界株式」という、この商品一つで全世界の経済に丸ごと投資してくれる非常にバランスの良い投資信託を購入すれば大丈夫である。

この投資商品の優れている点は、世界経済の状況に応じて、勝手にバランスを調整してくれるので、投資というものがよくわからない人でも、あれこれ難しいことを考えずに積み立てし続けることができる。

 

成功の秘訣は「長期・分散・積立」

最後に、投資信託を購入する上で最も大切なことを伝えておきたい。

「"長期"(できれば20年以上の年月)にわたって、毎月一定の日に一定の金額を"分散"して、淡々と"積立"をする」

ということである。

例えば、社会人になって毎月1万円を40年間(年金をもらえる65歳あたりまで)eMAXIS Slim全世界株式に積み立てたとしよう。

積立した元金の合計金額は、12万円×40年間で480万円である。

元金480万円に対して、ほぼ倍の926万円まで増えることが見込まれる。

もちろん、長い年月の途中で経済状況により元金割れ(元金よりも少なくなる)してしまうこともある。

しかし、投資期間が10年間以上の場合、元金割れする確率が17.39%しかないのに対し、資産残高が倍以上になる確率が82.61%もあるという結果も出ている。

つまり、少なくとも10年以上積み立てるというルールを守っていれば、それほどリスクを恐れる心配はないと考えられる。

まずは投資に慣れるということからも、3,000円ほどの少額で構わないので、ぜひ投資信託を続けてもらいたいと思う。